ビリヤード用語集

目次

ビリヤード用語集

 

戦略と技術・・・

集中力と精密性・・・

リラックスと社交性・・・

 

ビリヤードには様々な魅力があります

 

単にボールをポケットに入れるだけでなく、ショットの技術と戦略が求められるゲームであるビリヤードですが

プロレベルならともかく、一般レベルではそこまで高い技術や戦略は求められません

 

それよりも仲間とワイワイ楽しく、リラックスした雰囲気のなか遊べるスポーツゲームとしてプレーするのが

初心者がビリヤードを始める一歩目です!

 

今回は、ビリヤードに使われる用語を解説しみました

ビリヤードに興味がある方は、ぜひこの用語集をご覧になっていってください

 

 

あ行

 

厚み

ショットの際、手球と的球の重なり方を指します。一般的には1/2を基準に、それよりも重なりが多い場合は「厚い」、少ない場合は「薄い」と表現されます。

 

後球

ポケットされた的球の配置や、コンビネーションショットやキャノンショットの後に残った配置を指します。これは「残り球」とも呼ばれます。

 

アドレス

ショットのために手球を構える一連の動作や、その際の構えの姿勢を指します。

 

穴フリ・穴ブリ

ポケットの広さを利用し、主に次の球へポジションするショットのことを指します。

例えば、配置が厚い場合は薄めにポケットして手球を走らせたり、逆に配置が薄い場合などがあります。

プロのレベルでは、直線的な配置でも左右どちらでもポケットできるような腕前が求められます。

 

アンドセーフティ

ポケットの確率が低い場合、敢えて的球を狙いつつ、失敗しても相手に不利な状況を作るために意図的にショットを配慮することを指します。

 

イニング

プレーの間で、ミスやファウルが発生し、交代するまでの時間を指します。ボウリングでは、フレームの前半または後半を指すことがあります。

 

イマジナリーボール

狙うポケットと的球を結んだライン上で、的球の後ろに密接して置かれた想像上のボール。このライン上に手球を撞けば的球をポケットすることができます。

 

イメージボール

狙うポケットと的球を結んだライン上で、的球の後ろに密接して置かれた想像上のボール。このボールに手球を重ねて撞けば、的球をポケットすることができます。

 

入れ

通常のショットだけでなく、バンクショットやコンビネーションショット、キャノンショットなどで的球をポケットに「入れる」こと、またはその狙いを指します。

 

イレイチ

ポジションプレーを無視し、目の前の的球のシュートだけを重視したショット、およびその撞き手の姿勢を指します。イレイチは、特に「撞きづらいロング」などの配置で選択されることがあります。

 

イングリッシュ

英語で「ヒネリ」を意味します。キューのヘッドに横回転をかける技術や効果を指します。

 

インチ

長さの単位で、1/12foot(1フィートの1/12)に相当します。約2.54cmであり、ビリヤード用具の寸法の基準単位として広く使われています。

 

インパクト

ビリヤードでは、ストローク中において、キュー先(タップ)が手球に接触する瞬間を指します。

 

インレイ

キューのバットに、貝、木材、宝石などを埋め込んで装飾的に仕上げたものを指します。

 

ウェイトボルト

キューの質量やバランスを調整するために、バットに取り付けられたネジ型の重り。

 

ウォーミングアップストローク

手球をショットする前の、キューの動きにおける一連の準備運動。

 

裏マス

相手プレイヤーがブレイクショットで何もボールを入れなかった状態で、先攻のプレイヤーが最後までターンを渡すことなく配置を「取り切る」こと。

的球の数が最も多い状況であり、ブレイクランアウト(マスワリ)よりも難易度が高い場合が多い。

ただし、例えばナインボールで1番ボールから9番ボールまでのコンビで終わった場合はこれに含まれません。

 

A級・Aクラス

アマチュアビリヤードプレイヤーのランクを示す用語で、最も高いクラスではなく2番目に高いクラスを指します。全国的な統一基準はないが、ビリヤード場やアマチュアトーナメントなどで一般的に使用されます。

 

エイトボール

ポケットビリヤードの代表的なゲームの一つで、1番~7番のローボール(ソリッド)と9番~15番のハイボール(ストライプ)から選んでプレーし、全てのボールをポケットした後に8番ボールをポケットすれば勝ちとなります。世界中で広く親しまれています。

 

エイペックス

apex(頂点)を指し、ラックの頂点やその位置にあるボールを指す言葉です。

 

エイミングポイント

ポケットに向けて的球を狙う際に、実際にキュー先を向けるべき目標点を指します。

 

SA級・SAクラス

アマチュアビリヤードプレイヤーの最高ランクを示す用語で、A級の中で、オープン戦や上級者向けの公式試合での優勝者を区別して呼ばれることがあります。全国的な統一基準はないが、ビリヤード場やアマチュアのトーナメントなどで使用されています。

 

エントリーフィー

試合への参加費用を指します。

 

オーケー

相手のショットの結果を待たずに、そのショットを成功したものと見なすこと。

 

オープニング・ブレイクショット

その種目の開始時に行われるショット。通常はブレイクショットと同義に用いられますが、厳密にはブレイクショットが、ゲームの中で固まった状態にあるボールを割ることまでを指すのに対して、これはゲーム開始時に行われるショットのみを指します。

 

オープン

クッションと的球との間に隙間があること。
エイトボールで、プレイヤーのグループボールがまだ決定していない状態。

 

オープンスタンス

フォームを作る際のスタンスの一種。重心が後ろ足にあり、前足のつま先が前方に向けられるのが特徴。

 

オープン戦

プロとアマチュアが同時に参加できる試合のこと。

 

オープンテーブル

エイトボールで、プレイヤーのグループボールがまだ決定していない状態。

 

オープンブリッジ

ブリッジの一種。上からの支えがない「オープン」なためにそう呼ばれ、キュー方向が「スタンダードブリッジ」に比べて見やすいために、難しい狙い(遠くて薄いなど)の場合に使われます。オープンレストとも言います。作り方は、1. テーブルに手を付いて、2. そのまま卵を掴むように手を膨らませ、3. それに親指を添えれば完成。

 

オープンブレイク

ラックを割ることを前提条件として、「何らかの的球がポケットされるか、複数個の的球がクッションに入らなければならない」という規定。その規定に従ったブレイクショットのこと。

 

オープンフレーム

ボウラードにおいて、そのフレームがストライクでもスペアでもなく、基本得点が9点以下の状態。

 

押し殺し

ポケット近くの的球を入れた後、強い前進回転により、手球がクッション反射後ただちに停止すること。また、そのように意図して行われたショット。

 

押し球

手球に前進回転を与え、的球に当たった後に手球が転がるコースを、前進回転の効果によってコントロールしようと意図したショット。

的球に対して直線的に100%の厚みで当たった場合は、手球はその場所から直線的に前進する。

角度のある的球に当たった際には、一旦手球は的球の進行方向に対して90度の方向に動いた後に、前進回転の影響によってカーブ描きながら前進する。

 

押し止め

ポケット近くの的球を入れた後、強いフォロー回転により、手球がクッション反射後ただちに停止すること。また、そのように意図して行われたショット。

 

押し抜きダブルクッション

強烈な前進回転を利用して、手球が連続して同じクッションに2回以上入るアクション。また、そのように意図して行われたショット。

 

オブジェクトボール

手球に対しての的球の総称。
現在狙うべき的球のこと。

 

オルタネイトブレイク

前ゲームの結果に関わらず、先攻プレイヤーは奇数番ゲーム(1、3、5……)、後攻プレイヤーは偶数番ゲーム(2、4、6……)とブレイクショットの順番が最初から決められているルール。

 

オンス

重量の単位。1/16ポンド。oz.と省略される。1オンスは約28.35g。日本でもキューの重さの単位として標準的に用いられます。

 

 

か行

 

ガーター

ボウラードで、1イニング目が0点となること。

 

カーブ

(1)手球の曲がり。

(2)意識的、無意識的に手球に与えられた横回転とラシャとの摩擦により、手球が直線軌道をそれて曲がりを出すこと。あるいはそのショット。

 

ガコガコ

的球がポケットの「角」に2度、3度当たって穴前に残ること。その様子を表す擬音から名付けられた。「カタカタ」とも言う。

 

カット

一般的には厚みが1/2(的球の真後ろから見て、右半分/左半分に当てること)よりも薄い配置のこと。

また、その配置でのショットのこと。

真っ直ぐの球や、厚い球より狙いの感覚が掴みにくく、初級者は苦手とすることが多い。

 

空クッション

的球が隠れていたり直接的なシュートが難しい場合に、手球をクッションに先に入れてから的球に当ててシュートやセーフティを狙うショット。

クッションへの入射角や撞点、力加減などを正確に見極めないとこなせない難易度の高いショット。

 

空コ

的球が隠れていたり直接的なシュートが難しい場合に、手球をクッションに先に入れてから的球に当ててシュートやセーフティを狙うショット。

クッションへの入射角や撞点、力加減などを正確に見極めないとこなせない難易度の高いショット。

クッションが「コ」と縮められている理由は、日本にビリヤードを紹介した古い書籍で、cushionの発音を「こっしん」と表記したことに由来すると言われる。

同様に「球クッション」を「球コ」とも言う。

 

完全ダブル・イリミネーション

勝ち抜き戦型のトーナメント形式の1つ。全出場者が、2度目に負けるまで優勝のチャンスがある、敗者復活戦のある試合形式。

決勝戦は一度も負けていないプレイヤーと敗者復活戦から勝ち上がったプレイヤーの対戦となる。

この時一度も負けていないプレイヤーが勝てばそのまま優勝となり、負けた場合には、もう一度同じ対戦をするプレーオフを行い、その勝者が優勝となる。

ビリヤードのトーナメントでは多く採用される。

 

キーボール

(1)14-1で、ブレイクボールの1つ前にポケットされるボールのこと。

(2)3個以上の的球が接触した状態にある時、ポケットに向かうべきボールから数えて3個目のボールのこと。スロウによる影響を決定付けるボール。

(3)配置の攻略やショットの成功に「鍵」となる球。例えば1番―9番コンビの1番ボールや、1つの配置の中で「ここをこなせれば取り切れる」といったボール。

 

効かせる・効く

押し引き、ヒネリの回転を効率良くかけること。

ただ単に目一杯の上下左右を撞くだけではなく、手球に対するインパクトのタイミングや、フォロースルーなども影響する。

上級者になれば、中心に近い「撞点」でも「効かせる」ことができる。

 

利き目

効き腕や利き足の様に、両目の内でより強く物を見ている方の目で、方向性を把握する機能を担当する側の目。

やや離れた位置にある物を両目で見ながら指で作った輪で囲み、眼を片方ずつつぶってその物が輪から動かない目を指す。

ビリヤードでは重要視され、利き目の真下でキューを持つと良いと言われる。

 

キス

手球と的球、あるいは的球同士の衝突。

これを利用したショットで、第一的球を別の的球に当ててそこで方向を変えて第一的球をポケットする「キスショット」がある。

 

キスイン

キスショットによって、別の的球に当たった第一的球がポケットすること。

 

キックショット

手球をクッションに入れた後に的球に当てるショット。

的球が隠れていたり直接的なシュートが難しい場合、あるいはセーフティをする場合に用いられる。

クッションへの入射角や撞点、力加減などを正確に見極めないとこなせない難易度の高いショット。

 

キッチン

テーブルベッドのヘッドラインよりもヘッド側の部分。俗に「ツーポイント」と言えば、この領域を指すことが多い。

多くの種目でオープニングブレイクショットの際に、手球をこの範囲内の任意の位置に置いて始める。

また種目により、ファウル後の手球をこの範囲内の任意の位置に置いてプレーを再開する。

 

逆ヒネリ

的球の左側に手球を当ててシュートしたい場合、反対のサイド、つまり手球の右側を撞けば、「逆ヒネリ」となる(右側に手球を当てる場合は手球の左側を撞く)。

ポケットビリヤードでの逆ヒネリは、「手球の勢いを減衰させたり、クッションから出る角度を縮ませて出したり」する際に使う(※「切り返し」などの例外もある)。

かなり逆ヒネリを効かせた手球は、自然な回転で転がる手球ではあり得ないような動きもするので見た目にも面白い。

ただ、逆ヒネリを使いながら的球をシュートするのは、慣れや練習が必要となる。

 

キャノンショット

手球を連続して2個以上の的球に当てて、2個目以降の的球をポケットさせることを狙ったショット。

的球への厚みや撞点が重要になり、後球も考えなければならない難易度の高いショット。

略してキャノンは「大砲」の意味。

 

キャロム

(1)キャノンショットのこと。

(2)ポケットビリヤードに対して、スリークッションなどのポケットのないテーブルを使用する種目の総称。

(3)動詞として「キャロムショットで~を狙う、~に当てる」という意味にも用いられる。

 

キャロムショット

手球を連続して2個以上の的球に当てて、2個目以降の的球をポケットさせることを狙ったショット。

的球への厚みや撞点が重要になり、後球も考えなければならない難易度の高いショット。

略してキャノンは「大砲」の意味。

 

キュー

ボールを撞くための棒状の道具で、主に木材を使用して作られている。

現在のキューの多くは、ネジ式のジョイントで前半部のシャフトと後半部のバットを繋ぐ2分割の構造となっている。

シャフトの先端部には革や樹脂製のタップが取り付けられており、この部分でボールを撞く。

重さはオンス(1oz=約28.35g)で表され、一般的には18~21oz(約510~約595g)程度のものが使われる。

また、バットにはハギやインレイが施されることによってデザイン的にも美しいものも多く、道具としてだけでなく、アート作品としての価値が高いものもある。

 

キュー切れ

ショットにおいて、手球に与える回転が極めて効率的な反応となって現れること。また、そういうショット。

押し引き、ヒネリが「効いた」状態を「切れた」と言い、その度合いを「キュー切れ」が「ある」「ない」と評する。

 

キューケース

キューを運搬するための道具。

様々な材質や形状があり、収納できるキューの本数も1本から4本以上まで、様々にある。

キューケースの商品スペック表示に「1B2S」とあれば「バット1本とシャフト2本」が収納可能なことを表している。

 

キュー・スキル・レイティング・システム

アメリカ人のプロ、アレン・ホプキンスの考案による、プレイヤーの技術的度量を数値的に測定することを目的とした競技種目。

 

キュースティック

ボールを撞くための棒状の道具で、主に木材を使用して作られている。

現在のキューの多くは、ネジ式のジョイントで前半部のシャフトと後半部のバットを繋ぐ2分割の構造となっている。

シャフトの先端部には革や樹脂製のタップが取り付けられており、この部分でボールを撞く。重さはオンス(1oz=約28.35g)で表され、一般的には18~21oz(約510~約595g)程度のものが使われる。

また、バットには様々な飾りが施されているものも多く、道具としてだけでなく、アート作品としての価値が高いものもある。

 

キュー出し

手球をショットした後に、さらにキュー先が出ていくこと。また、その深さや安定度などを指す。

押し引き、ヒネリを「効かせる」ために、手球をヒットさせたと同時にキューを止めるのではなく、さらに「フォロースルー」をすること。

 

キューティップ

シャフトの最先端部に取り付けられ、ショットの際に手球に直接触れる部分で、主に革や樹脂などの素材から作られている。

 

キューボール

ビリヤードのプレー中に唯一、タップで撞くことの許されるボール。通常は白い色をしている。オブジェクトボール(的球)に対する語。

 

キューラック

壁などに取りつけて、使用しない状態のキューを安全に保管するための器具、設備

 

曲球

見るものに強い興味や驚きを起こさせるような、事前に計画された配置によるショット。

手球をジャンプさせたり、強いバックスピンやカーブをかけたりする高い技術を要するものから、配置自体に工夫があり、誰がショットしても同様の結果が出るように計算されたものまで様々なショットがある。

 

切り返し

押しとヒネリを組み合わせたショット。ポジションプレーとしての使用頻度は少なくない。逆ヒネリを使うポジションテクニックの中で代表的なものの一つ。

 

クッション

ビリヤードテーブルのテーブルベッドの周囲に取り付けられた、ラシャで包まれたゴム製の枠。

的球を直接狙えない時などにここにボールを反射させる。短い辺を短クッション、長い辺を長クッションと呼ぶ。

 

クッションジャンプ

クッションを使って手球をジャンプさせるショット。

手球はクッションの反射後、高くジャンプしながら反射する。

クッションから反射するコースに的球がある場合などに、それをかわすために用いられる。

 

クッションタッチ

クッションとボールが隙間なく接した状態。

手球がその状態になると撞点が上に限られた「撞きづらい」配置であるためにミスが起きやすくなる。

 

クラスター

的球同士が密接していて直接シュートを狙うことができないなど、テーブル上の配置の中で取り切りを進めていく上で難所と見られる箇所の中で、幾つもの的球が密接して塊を作っている箇所。

 

グリップ

(1)キューを握る位置。あるいはその範囲。

(2)キューの握り方。

 

グリップラバー

キューのバットの糸巻き部分の上に取り付けるゴム製のチューブ状の補助用具で、滑り止めとして用いる。

 

クローズドスタンス

スタンスの一種。前足に重心があり、前足のつま先がやや内側を向くのが特徴

 

グローブ

ブリッジを組む手にはめて、シャフトの滑りを保つための用具。

 

クロス

布のこと。ビリヤードでは、テーブルベッドに張られたラシャのことを指す。

 

ゲームボール

(1)その1球をポケットすることで、試合の勝ちとなる的球。例えばナインボールでは、リーチをかけた(かけられた)状態の9番ボール。

この状態でレフェリーがいる場合には、プレイヤーが9番ボールを狙っている際にコールされる。

 

(2)実質的にその配置の中で、取り切りの要となる的球

 

現状ブレイク

一部の種目で用いられるルールで、1つのラックが終了した時点で、キッチン内に停止した手球の位置を移動することなく、その場所から次のラックのブレイクショットを撞かなければならない、というもの。

 

クロス

ビリヤードでは、テーブルベッドに張られたラシャのことを指す。

 

コーナーバンク

的球を先に一度以上クッションに入れてからポケットするバンクショットの内、コーナーポケットを狙ったバンクショット。

 

コーナーポケット

ポケットビリヤードのテーブルの四隅にあるポケット。

穴の幅は一般的なテーブルの場合ボール約2.2個分ほど。

ポケットビリヤードではこことサイドにあるポケットに的球を落とすことを競い、転じてボールをシュートすることを「ポケットする」とも言う。

 

コールショット

種目によって適用されるショットの方法を制限するルール。

ショットの前に「どの的球」を「どのポケットに」狙うのかを指定しなければならないというもの。

 

交互ブレイク

前ゲームの結果に関わらず、先攻プレイヤーは奇数番ゲーム(1、3、5……)、後攻プレイヤーは偶数番ゲーム(2、4、6……)とブレイクショットの順番が最初から決められているルール。

 

5-9

ゴーキュー、ゴックなどと呼ばれる、ナインボールのバリエーションの1つ。

3人以上でプレーすることができ、5番と9番ボールが得点となるナインボールで、主に東日本を中心にプレーされている。

 

ゴキブリ

外した狙いがサイドポケットの角にあたり、長クッションをはうようにコーナーポケットへ向かって走ること。

壁伝いに素早く走る姿がゴキブリに似ているところから。

基本的にはフロック。ただし意図的に狙うこともできる。

 

コジリ・コジる

キューは真っ直ぐ振ることが基本とされるが、体格、フォーム、利き目などの物理的要因、あるいは特定のショットへの苦手意識から、キューが左右にズレて撞き出されてしまうこと。

意識的に行う人もいるが、基本的にはシュートの確率を下げることにつながるので避けなければならない。

 

殺し球

手球のスピードを抑えること。

撞点・真下でギリギリまでスピードを抑えたショット。また、クッションに対して「逆ヒネリ」を使ってスピードを抑えるショットも指す。

 

コンタクトポイント

(1)ボール同士の接触点のこと。

(2)的球を正しくポケットするために手球が接触するべき点。

 

コンビネーションショット

手球を第1的球に当てた後に、それを第2的球に当ててポケットする技術。また、その狙い方。

通常のショットよりも狙いが「点」となるため、非常に難易度の高いショット。これも「キャノンショット」同様、後球を考えてショットしなければならない。略してコンビ。

3つ以上の的球を使ったコンビもある。

 

 

さ行

 

タップと先角の間に挟む、薄い革や樹脂製のクッション。

始めからタップと一体型になっている場合もあり、座だけを好みに応じて追加して取り付けることもある。

 

サイドバンク

的球を先に一度以上クッションに入れてからポケットするバンクショットの内、サイドポケットを狙ったバンクショット。

 

サイドポケット

長クッションの中央に設けられたポケット。1つのテーブルに2ケ所ある。

通常は開口部がコーナーポケットよりもやや広めに作られている。

 

サイドレール

長クッションとサイドポケットのある側の木枠の上面部分。

 

~先

「~ラック(ゲーム)先取」のことで、勝つために獲得しなければならないラック数を表す言い回し。

例えば、先に5ラックを取得した方がそのゲームの勝ちとなる時は「5先」(ゴサキ)となる。

 

先球

ポケットさせることを狙っている的球。

例えばナインボールで、ブレイクノーインで回ってきた場合の1番ボール。

また、1番―9番コンビでの9番ボールのように、コンビネーションショットでの第2的球を指す場合もある。

 

先角

シャフトの先端に取り付けられた、主に白色の樹脂製の部分で、これにタップを付ける。

ショットの際の衝撃から、シャフトを守る働きをしている。「フェラル」「骨(こつ)」とも呼ばれる。

 

座布団

ブレイクショットの時、ラシャを磨耗から保護するため手球の下に敷く小さく切ったラシャ。

試合では使用しないが、ビリヤード場での通常のプレー時に使われることが多い。

お店によってはクリアファイルをカットしたものなど、ラシャではない座布団が用意されている事もある。

 

CSカード

日本ビリヤード協会が発行する全国プレイヤー登録証。

ビリヤード競技の普及・発展のため、ビリヤード愛好者が一堂に会して団体組織活動を行うことを目的としています。

誰もが登録できますが、オフィシャルなビリヤード試合に参加するためには登録が必要であり、ビリヤードプレイヤーのオフィシャルカードとしての側面もあります。

オリンピックなどのイベントへの参加も可能です。

 

C級・Cクラス

ポケットビリヤードのアマチュアプレイヤーのレベルを表す言葉で、4番目のクラスを指します。

ビリヤード場やアマチュアのトーナメントなどでよく使用されています。

ただし、全国的に統一された基準はなく、初心者(ビギナー)とCクラスを別にして、プレイヤー全体をSA(スーパーアマチュア)、A、B、C、ビギナーの5段階でクラス分けすることもあります。

 

システム

ビリヤードテーブルの周囲に等間隔に付けられた目印に、様々な数字を割り当て、それらの加減乗除によって手球や的球の進行コースを体系的にまとめたもの。

別名ダイヤモンドシステムとも呼ばれます。

 

ジャパンナインボール

(1)通常のナインボールと区別する際の名称。勝利条件は9番ボールをポケットさせることです。

(2)主に西日本でプレーされるナインボールのバリエーション。3人以上でプレーし、3番、5番、7番、9番が得点となります。「5-9」と同義で使用されることもありますが、ルールには異なる部分があります。

 

シャフト

キューのジョイントから上半分の部分。主にメイプル(楓)を使用して製作され、先端に先角とタップが取り付けられます。

キューのプレーアビリティに影響を与える重要な部分であり、’90年代後半以降は木材そのものではなく、中空構造にしたり、別の素材を埋め込んだり、複数枚のシャフト材を貼り合わせたりするなど、さまざまな加工が施されたシャフト(ハイテクシャフト)も製作されています。

 

ジャンプ&ブレイクキュー

主にブレイクショットに使用されるようデザインされたキューであり、分割構造のバットを持ち、ジャンプショットにも適しているように設計されています。

 

ジャンプキュー

専らジャンプショットに特化して設計されたキューであり、通常のプレーキューやブレイクキューと比べて短くなっています。

 

ジャンプショット

キューを垂直にたてて手球を挟むように撞き、その反発で手球を飛ばすショット。

ロングジャンプ(遠くの的球を越える)やショートジャンプ(近くの的球を越える)などがあります。

通常は短い「ジャンプキュー」が使用されますが、通常のプレーキューでも可能です。

 

シュート

通常のショットはもちろん、バンクショットやコンビネーションショット、キャノンショットなどで的球をポケットに「入れる」こと、またはその狙いを指します。

 

シュートシュートライン

狙っているポケットの中心から的球の中心を通る理想的なライン。

 

順ヒネリ

ポケットビリヤードにおいて、手球の右側に当ててシュートしたい場合、同じサイド、すなわち手球の右側を撞くことで「順ヒネリ」となります。

ポケットビリヤードにおける順ヒネリは、手球をクッションからより多く走らせたり、クッションからの反射角を開かせて出したりする際に一般的に使用されます。

 

ジョー

ポケットの口のクッション面よりも内側に入った部分。クッションの切り口と切り口の間のエリア。

 

ジョイント

キューのシャフトとバットを接続する部分。

通常、シャフト側がメスネジで、バット側がオスネジとなっており、持ち運ぶ際にはそれぞれにキャップが被せられます。

 

ジョイントカラー

シャフトのタップが取り付けられた側とは逆の後端部分。

一般的には金属や樹脂で作られ、飾りリングなどが加えられることもあります。

 

ジョイントキャップ

ジョイントプロテクターの簡易なバージョンで、またはそれ自体を指します。

キューを分割したときにジョイント部分を保護し、湿気の侵入を防ぐための器具です。

 

ジョイントプロテクター

キューをバットとシャフトに分けたときに、ジョイント部分を保護し、湿気の侵入を防ぐための装置。

バットとシャフトそれぞれに取り付けられます。

 

場外球

テーブルの外に飛び出した手球または的球。テーブルの外は、テーブルベッド以外の全ての場所を指します。

 

勝者ゾーン

ダブル・イリミネーションのトーナメントで、まだ一度も負けていない参加者が進む状態を示すエリア。

 

ショット

(1)球を撞く行為。シュートだけでなく、セーフティやブレイクショットなども含まれます。

(2)プレーの順番。イニングやストロークと同様に使われることもありますが、厳密には、ショットはタップと手球の1回の接触を指します。

 

シングル・イリミネーション

一度負けると失格となる、勝ち上がり式の試合形式の一種。敗者復活戦がない。

 

芯撞き

基本的には、手球の中心を撞くこと。

人によっては「中心の撞点」の意味で使われることもありますが、ストップショットを指す場合や、より広い意味で、左右の撞点(ヒネリ)以外の「縦の撞点」を指す場合もあります。

いずれも基本的な撞点です。

 

スクラッチ

(1)ポケットビリヤードにおける一種のファウルで、手球がポケットに入ってしまう状態を指す。

(2)対戦者間でハンディキャップがない状態を指し、「ノーハンデ」とも呼ばれる。

 

スコンク

対戦中に得点が0のままで負けることを指し、「スコ負け」などとも表現される。

 

スタンス

プレイヤーの立ち方で、足の開き具合を指す。体格やプレースタイルによって異なる様々な形態が存在する。

 

スタンダードブリッジ

ブリッジの一形態で、安定性が高く一般的に使用される。

手の形成方法は、手を広げてテーブルに置き、中指・薬指・小指を引き寄せる。親指を中指の第2関節に置き、人さし指で輪を作る。

手をテーブルから離さず、小指の下部分を使用すると安定性が向上する。

 

スタンディングブリッジ

ブリッジの一形態で、的球がブリッジの組まれた場所を塞いでいる場合や他のボールが邪魔な場合に利用される。

オープンブリッジを発展させた形態で、指先でブリッジを支え、シャフトに適切な高さを持たせてショットを可能にする。

 

ストップショット

手球が的球に当たり、そこで停止するショット。

ポケット、的球、手球が一直線に並び、的球に当たる瞬間に手球が無回転状態である条件を満たす。

ただし、停止しなくても良い場合もあり、時折「分離角」が90度のショットを指すこともある。

 

ストライク

ボウリングで、1フレームの前半イニングで10点を獲得すること。特定のボーナス得点が追加される。

 

ストライプ

ポケットビリヤードにおいて、9番から15番までの的球を指す総称。

これに対応するのがソリッドと呼ばれるボールのグループであり、和製英語ではハイボールとも呼ばれる。

 

ストレートプール

ポケットビリヤードの代表的なゲームの一つで、「14-1」とも呼ばれる。

15個の的球を用い、番号に関係なくポケットに入れていき、14個目をポケットした時点で頂点のない14個でラックを組み、15個目をポケットしながらそのラックを壊すことでプレーを継続する競技。

 

ストローク

(1)手球を打つ際の動作や、その際のキューの動きを指す。大まかには、テイクバック、インパクト、フォロースルーの3つの段階に分かれる。

(2)実際のショットの前のウォーミングアップストロークや1回のショット全体を指すこともある。

 

スヌーカー

主にイギリスを中心に普及しているビリヤード競技。

ポケットビリヤードのテーブルよりも大きく、辺比率が1.5倍のテーブルでプレーされ、手球1個と的球21個を使用する。

ボールの大きさもポケットビリヤードよりも小さく、スヌーカーという言葉はポケットビリヤードの「セーフティをかける」行為を指している。

 

スポット

(1)元々は「点」を指すが、ビリヤードではヘッドスポット、センタースポット、フットスポットを総称して呼ぶことがある。

(2)フィリピン式ローテーションでは、「ギブアップ」を「スポット」と宣言することがある。

 

スリークッション

キャロムビリヤードの一種で、ポケットのないテーブルで行われる。

手球1個と的球2個を使用し、手球が2個の的球に当たって得点するが、その際に手球が3回以上クッションに入らなければならない。

 

スリーファウル

ポケットビリヤードの一部の競技で、「1ラック内で3回連続してファウルが出た場合」にペナルティが課されるルール。

ナインボールではそのラックの敗北となり、14-1では3回目のファウルが1点、スリーファウルが15点の減点となる。

 

スリッカー

ビリヤードのメンテナンス用具の一つで、主にシャフトの汚れを落として滑りを向上させるために使用される。形状は様々である。

 

スレート

ビリヤードテーブルのラシャ(布張りの部分)の下に配置される石板。

通常、ポケット台には3枚のスレートが敷かれ、石膏で継ぎ目が埋められている。

以前は大理石が素材として使われていたが、現代では主に人造素材が採用されている。

 

スロウ

手球が的球に接触した際に生じる摩擦により、角度(フリ)のある的球をシュートする際、理論的には正確な厚みよりも実際には厚い方向へ的球が進む現象。

これは「摩擦の力が的球を手球の進行方向に引き寄せる」と解釈されることがあり、手球、的球、ポケットが一直線に並んでいる場合には影響がないが、フリのある的球をシュートする際には必ず起こる現象である。

スロウによる的球の進路のずれは、手球にかかる回転、手球の速度、角度、的球からポケットまでの距離などに依存し、数mmからボール3個分に及ぶことがある。

 

セーフティ

(1)シュートが難しいか、入れたとしても次の球へのポジションが難しい場合などに選択する、積極的な守備のショット。

的球や手球、またはその両方をコントロールして、別の的球を隠したり遠ざけたりして、相手に難しい状況を与える。

相手が容易に当てられず、かつ有利な配置を作り上げることが理想的であり、時には相手にファウルを誘発させることもある。

(2)特定の競技では、得点の意向がないことを示すコール。的球がポケットに入っても入らなくても、現状の配置で選手は交代となる。

 

セーフ

的球が入るかどうかにかかわらず、セーフティを含む全ての合法なショットを指す。

 

世界ビリヤードスポーツ連合

WCBS(World Confederation of Billiard Sports)。

世界中のビリヤード組織を統合する組織で、1996年に国際オリンピック委員会(IOC)の承認を受け、ビリヤードを国際的なスポーツとして確立した。

 

積層タップ

薄い革を複数枚積み重ねて接着したものを円形に型抜きして作られたタップの総称。

国外では一般的には「ラミネートタップ」として知られている。

日本の「モーリタップ」が初めて開発・製品化し、その後、世界中の多くのメーカーが同様の積層タップを製造・販売している。

 

セットマッチ

1つの競技で対戦し、1ゲーム(ラック)ごとに1ポイントとし、所定のポイントを先に獲得した方を勝者とする方法。

 

センターショット

的球をセンタースポットに配置し、手球をキッチン内の任意の位置からコーナーポケットを狙うショット。

特に、ポケットと的球を結ぶ延長線上に手球を配置した直線のショットが一般的であり、キューの真っ直ぐな出し方を確認するため、練習として行われることが多い。

 

センタースポット

テーブルの中央に配置された小さな円状の目印。

競技ごとのルールによっては、この上に的球を移動させる必要がある。

 

即死

ほぼ確実にポケットできる配置。ただし、単に直接ポケットできる場合は使用されず、主に「コンビネーションショット」や「キャノンショット」の場面で利用される。

また、ラック内の的球が直接ポケットされる状況も含まれる。

 

ソフトケース

キューケースの一種で、革やビニールの袋状の素材と形状を持つもの。

ハードケースに比べて外部からの衝撃に対する保護力は低い。

 

ソリッド

ポケットビリヤードにおいて、1番から7番までの的球を指す総称。

これに対応するのがストライプと呼ばれるボールのグループであり、和製英語ではローボールとも呼ばれる。

 

た行

 

ターゲットプール

アメリカのプロプレイヤー、キム・ダベンポートによって考案されたゲーム。

ダーツのような的をビリヤードテーブル上に配置し、手球のコントロール力を競う練習要素を含んだゲーム。

 

タイミング

(1)ビリヤードにおいて、ショットの瞬間における手球とキューのインパクトを感じる一瞬と、実際のインパクトの瞬間とのずれの大小を指す。

良いタイミングは、これらが極めて近い状態であるショットを指す。

(2)テーブル上を同時に移動する複数のボールが計算に基づいてまたは偶然に出会うタイミングを指す。

これを活かした狙いをタイミングショットやタイムショット、出会い球などと呼ぶ。

 

ダイヤモンド

クッションに沿ってテーブルの周囲に等間隔に配置された印。

クッションを使用したショット時などに目印として役立つ。形状は現代では丸いものが一般的だが、かつてはその形状が菱形(ダイヤモンド)であったことに由来している。

 

出し

ポケットビリヤードで、的球をポケットした後に比較的安全に次のショットを行い、かつ次の球へのポジションがしやすい位置に手球を配置すること。

 

立つ・立てる

(1)ブレイクショットの前に的球を正しい位置に正しい順序で並べること。

(2)クッションへの入射角に対して反射角が大きくなるようにすること。逆ヒネリなどを利用し、意図的に反射角が大きくなる状態を作り出すこと。

 

タッチ

ボールがクッションや他のボールと完全に接触し、隙間がない状態を指す。

これが「トラブル」とされることがあるが、的球と他の的球を結ぶラインがポケットに向かっている場合は「即死コンビ」となる。

 

タップ

シャフトの最先端に取り付けられ、ショットの際に手球に直接触れる部分で、主に革や樹脂などの素材から作られています。

 

縦バンク

的球を先に一度以上クッションに入れてからコーナーやサイドにポケットするショットの内、的球を短いクッションに反射させて狙うバンクショット。

通常はコーナーポケットを狙います。長いクッションを使ったバンクショットと基本的な狙い方は同じですが、的球が進む距離が長いため難易度が高いです。

 

ダブル・イリミネーション

(1)勝ち抜き戦型のトーナメント形式の一つ。

全ての出場者が2回負けるまで優勝の機会があり、敗者復活戦も行われる形式です。

決勝戦では、一度も負けていないプレイヤーと敗者復活戦から進んだプレイヤーが対戦し、前者が勝利すればそのまま優勝となり、後者が勝利すれば追加のプレーオフが行われ、その勝者が優勝となります。

(2)完全ダブル・イリミネーションに対して、プレーオフなしでどちらが勝っても最終的な優勝者が決定する略式のダブル・イリミネーション。

 

ダブルバンク

的球を先に一度以上クッションに入れてからコーナーやサイドにポケットするバンクショットの一種。

的球が2つのクッションを経由して、最終的に対面のポケットに入るショットです。

 

ダブルヒット

手球と的球の隙間がチョーク1個以内である場合に、これをコールすることによって「二度撞き」までが許される、日本特有のルール。

ただし、現在のプロやアマチュアの公式戦では認められていません。

 

ポケットビリヤードのボールには、手球と的球の2種類があります。

白いものが手球で、的球には1から5までの番号が振られています。1番から5番までをローボール、9番から5番までをハイボールとも呼びます。

かつては象牙製が一般的でしたが、現在はフェノリック樹脂製が主流です。

 

球クッション

クッション際にある的球に手球が当たり、手球が逃げる前に、クッションの反発を受けた的球が再び手球に当たる現象。

予想外の反応により、的球のコースが狂うこともあれば、その反応を事前に予測して利用することもあります。

 

球コ

クッション際にある的球に手球が当たり、手球が逃げる前に、クッションの反発を受けた的球が、再び手球に当たる球クッションの短縮した呼称。

クッションが「コ」と縮められている理由は、日本にビリヤードを紹介した古い書籍で、cushionの発音を「こっしん」と表記したことに由来すると言われる。

同様に「空クッション」を「空コ」とも言う。

 

球触り

ビリヤード共通のファウルの一種。フリーボールの状況を除いて、手球や的球にタップ以外のキューや衣服、髪、手などが触れること。

ただしアメリカでは、意図的でなければファウルではなく、相手が元の位置に戻すか現状スタートを選択するルールもある。

また、ネクタイや着衣についても軽度の球触りを多めに見るような柔軟な運用をしている国も多い。

 

球なり

手球を自然に転がして的球を入れるだけで取り切れるような配置。

または、そのように楽に取り切れるようにポジションプレーを組み立てること。

パワーやキュー切れや強いヒネリに頼るのではなく、たえず適切なフリを取り、芯撞きや軽い押し球で、入れるだけで次に繋がっていくような、理想的なポジションプレーの形。

 

短クッション

テーブルのヘッド側とフット側の両側にあるクッション。

 

縮む・縮める

クッションへの入射角に対してからの反射角が大きくなる現象。また、「逆ヒネリ」などを利用して、意図的に反射角が大きくなる状態を作り出すこと。

 

長クッション

サイドポケットの両側からコーナーポケットまで続くクッションのこと。

サイドポケットで分割されているが、コーナーからコーナーまでを1本のクッションと見なすため、「長」クッションと呼ばれています。

 

チョーク

ビリヤード用品としてのチョークは、キュー先(タップ)に塗ることで、手球のさまざまな撞点でのミスキューを防ぐための滑り止めとして使用される小さなサイコロ状のアイテムです。

 

チョークケース

チョークをキューケースに収め、運搬時にキューケース内を汚さないようにするための、チョークの専用容器。

一部のケースはチョークを取り出さずに使用できるようになっています。

 

ちょんまげ

土手撞きを失敗した際に見られる、特定の形状の名称。

クッションにタッチした状態の手球を無理な上の撞点で撞いた結果、キュー先が手球の上面を滑り、先端が手球の上に乗った形で、手球が全く前進しないことがあります。

手球を人の頭に見立て、その上に乗った先端がちょんまげに似ていることから名付けられました。

 

2ポイント

テーブルの周辺の2つの位置における距離を指す言葉で、「ヘッドクッションから」の距離を一般的に指します。

具体的には、この距離はヘッドラインと呼ばれることがあります。

 

撞きづら

通常のブリッジが難しい状況でのショットを指します。

例えば、的球を越えて手球を撞つ場合などが該当し、的球越しの手球ではフィンガーチップブリッジがよく使われます。

また、クッション際の手球を撞く「土手撞き」や、手球が遠い配置で小柄なプレイヤーが大きく身を乗り出す姿勢も、撞きづらの例とされます。

 

撞く

ビリヤードにおいて、ブレイクを除く全てのショットを指します。日本語では「撞球」や「球撞き」とも呼ばれます。

 

コーナーポケットやサイドポケットのポケット際の角(かど)の部分を指します。

 

角クッション

コーナーなどにある「角」をクッションとして活用したショットを指します。

これにより、角によって遮られていても的球を狙うことができます。この中には「ゴキブリ」も含まれます。

 

詰まる・詰める

クッションへの入射角に対してからの反射角が大きくなる状態を指し、逆ヒネリなどを使用して意図的に反射角を増やす技術も含まれます。

 

出会い球

(1)技術の名称として、一度接触してから一旦分離したボール同士が、再び接触する時間差を考慮したショット。

このテクニックでは、最初の接触で的球をポケット前に誘導し、2度目の接触でポケットに入れるなどの狙い方があります。

 

(2)予期しない結果としてのボール同士の2度目の接触。

 

テイクバック

手球を撞く一連の動作(ストローク)の中で、キューを後ろ向きに引き下げる動作のこと。

これはバックスイングとも呼ばれます。

 

テーブル

ビリヤードを行うためのテーブルは、正確な水平が取られたスレート(石板)を1枚のラシャ(布)で覆ったものであり、種目ごとに異なる大きさや形状を持っています。

一般的なポケットビリヤードのテーブルは、内径が100インチ×50インチ(254cm×127cm)の9フィートテーブルが最も一般的です。

 

テーブルオープン

エイトボールのブレイクショット直後や通常のプレーに入った後で、プレイヤーのグループボールがまだ決定されていない状態を指します。

この時、プレイヤーは手球をローボールかハイボールのどちらに先に当てても構いません。

 

テーブルベッド

ボールが転がるプレーをするエリア全体のことで、クッションからクッションまでの領域を含みます。

 

テケテケ

一度クッションに入った手球が的球に当たり、その後再び同じクッションに入って他の的球に当たる技術。

元々はスリークッションの当て方の1つで、ティッキーとも呼ばれます。

 

手球

ビリヤードのプレー中に唯一、タップで撞くことが許されるボール。

通常は白い色をしており、的球(オブジェクトボール)に対するボールです。

 

手球フリー

相手のファウルにより、手球を手に持ってテーブル上の任意の場所に置くことができる状態を指します。

これはフリーボールとも呼ばれますが、和製英語であり、本来の英語では「ball in hand」と表現されます。

 

デッドストローク

フォームがしっかりと固まっており、どんな難しい球にもスムーズかつ全くぶれずにキューが振れる状態を指します。

これはビリヤードにおいて「ゾーン」に入った状態を表しています。

 

撞点

手球をタップで撞く際の狙い点を指します。

撞点は、タップの幅と手球の曲面との関係から計算され、手球の中心を撞く場合以外にも、実際の接触点と異なる場合があります。

 

撞点システム

手球表面の撞点分布を、ヒネリの段階的変化に応じて整理したもの。

また、この変化を利用したシステムも含みます。

 

土手撞き

クッションの俗称であり、クッションに手球を撞くショットを指します。

 

飛ばす

的球がポケットから外れることを指します。

地域によっては「抜く」とも言います。上級者がプレーする際には、飛ばした後の残りの配置を計算し、アンドセーフティを狙うこともあります。

 

トライアングルラック

ポケットビリヤードで的球をセットするために用いる正三角形の枠のこと。

木製やプラスティック製のものが主流で、単にラックとも呼ばれます。

最近では、より簡単にラックを組むことができるラックシートやラックスポットシールも広まっています。

 

トラブル

的球同士が密接していて直接シュートを狙うことが難しい状況を指します。

特に、的球が密接して塊を作っている場合は「クラスター」とも呼ばれることがあります。

 

取り切り

(1)ゲームの途中でターンが回ってきた後、テーブル上に残っているポケットすべき的球を最後まで、ミスやファウルをせずに1回のイニングで落とし続けることを指します。

(2)ブレイクアンドランアウトのことも指す場合があります。

 

取り出し

ブレイクショット直後の1球目のことを指し、その時に狙う的球も含みます。

取り出しはゲームの種類や状況によって変わり、必ずしも1番ボールとは限りません。

例えば、ナインボールでは自分のブレイクで1番ボールが入った場合、取り出しは2番ボールとなります。

 

トリックショット

見るものに強い興味や驚きを起こさせるような、計画された配置によるショットを指します。

高度な技術が要求されるものから、誰がショットしても同様の結果が得られるよう計算されたものまで、さまざまなトリックショットが存在します。

 

トリプルバンク

的球を一度以上クッションに入れた後、3回以上クッションを使ってポケットに入れるショットのことを指します。

短―Z―Zや長―キ―キなど、様々なパターンがあります。

 

トリマー

タップに適度な丸みをつけるための工具であり、やすりの一種です。異なる形状のものがあります。

 

ドロー

(1)「ドローショット」または「引き球」のことを指します。

(2)手球に与えられた逆回転を指すこともあります。

 

ドローショット

手球の下を撞いてバックスピンを与え、的球に当たった後に手球が転がるコースを、バックスピンの効果によってコントロールしようとするショットを指します。

直線的な動きや角度のある的球に対しても効果的に利用されます。

 

 

な行

 

ナインボール

ポケットビリヤードの代表的なゲームの一つで、日本で最も人気があり、現在でもビリヤード場で広くプレーされています。

ゲーム中はテーブル上に残っている最小番号の的球から順番に当て、ポケットに入れていきます。最終的には、ファウルを犯すことなく9番ボールをポケットに入れたプレイヤーが勝利します。

ナインボールはプロやアマチュアの試合でも広く採用され、多くの大会で競技種目として行われています。

 

ナンバーボール

ポケットビリヤードで使用されるボールのうち、手球以外のすべてのボールを指します。

ナンバーボールには1から9までの番号が付いており、ナインボールゲームではこれらのボールを順番にポケットしていきます。

各ボールは異なる点数を持ち、戦略的に遊ばれる要素があります。

 

二度撞き

ビリヤード共通のファウルの一種で、手球と的球が近接している場合に、1ショットの中で、タップが手球に2度触れることがある際に発生します。

 

日本アマチュアポケットビリヤード連盟

JAPA(Japan Amateur Pocket-Billiard Federation)。

日本ビリヤード協会に加盟するアマチュアポケットビリヤードの競技団体で、通称「アマ連」とも呼ばれます。

全国規模から都道府県レベルまで、大小様々な競技会を年間通して開催しています。

 

日本スヌーカー連盟

JSA(Japan Snooker Association)。

日本ビリヤード協会に加盟するスヌーカーの競技団体で、全日本選手権などの大小様々な競技会を年間通して主催しています。

 

日本ビリヤード協会

NBA(National Billiards Association)。

ポケット、キャロム、スヌーカーのプロとアマチュアの競技団体を統括する組織で、日本のスポーツビリヤードを担当しています。

ビリヤードの普及と発展を目的に昭和26年に発足し、現在も競技スポーツとしての普及を図っています。

 

日本プロビリヤード連盟

JPBF(Japan Professional Billiard Federation)。

日本ビリヤード協会に加盟するプロキャロムビリヤードの競技団体で、大正14年に設立された歴史あるプロ団体です。

約80名のプロプレイヤーが所属し、国内外で活躍しています。

 

日本プロポケットビリヤード連盟

JPBA(Japan Professional Pocket Billiards Association)。

日本ビリヤード協会に加盟するプロポケットビリヤードの競技団体で、’65年に発足しました。

男女を合わせて約300名のプロプレイヤーが所属し、国内外で様々なトーナメントを主催しています。

 

入射角

ボールがクッションに入る際の角度を指します。

正確に入射角を見極めることは、ポジションプレーの精度に大きく影響します。

 

ネキ

「ネクスト」を和製英語的に縮めた表現で、ビリヤードにおいて、1つの的球をポケットした後の配置や、その時の手球の位置を指します。

 

ネクスト

現在狙うべき的球の次に狙うべき的球を指し、またはその配置やポジションを表します。

ポケットビリヤードにおいて、安全にランアウトするためにはネクストが非常に重要とされています。

 

狙い点

的球をポケットに狙う際に、実際にキュー先を向ける目標点を指します。

 

ノークッションファウル

ポケットビリヤード共通のファウルで、的球がポケットされた場合を除き、手球と的球が当たった後、テーブル上の1個以上の球がクッションに届かなければなりません。

的球が初めからクッションにタッチしている場合は、この的球がもう一度クッションに接触するか、手球を含むテーブル上の他のボールがクッションに入らなければなりません。

 

ノーコールショット

コールショットの反義語で、ショットの前にあらかじめポケットされるべきボールや、それを狙うポケットを指定しなくてもよいとするルールを指します。

このルールでは偶然やラッキーによる得点も認められます。

 

伸ばす・伸びる

クッションへの入射角に対してからの反射角が小さくなることを指し、また「順ヒネリ」などを使い、意図して反射角が小さくなる状態を作る行為を指します。

 

 

は行

 

ハードケース

キューケースの一種で、堅牢な素材が使用され、外部からの衝撃からキューを保護する能力が高まっています。

 

ハーフVシステム

ビリヤードのシステムの一つで、ファイブアンドハーフシステムの中で第2クッションを求める方法を指します。

 

敗者ゾーン

ダブル・イリミネーション形式のトーナメントにおいて、1度敗れた選手が2度目の敗北まで、まだ優勝の可能性を残しつつトーナメントに残り続ける領域を指します。

 

ハイラン

14-1ビリヤードにおいて、最も高得点を獲得した単一のイニングでの得点を指します。

 

ハウスキュー

ビリヤード場が提供する貸し出し用のキューを指します。

 

ハウストーナメント

ビリヤード場が主催する様々なトーナメントを総称し、ビギナーからプロプレイヤーまで幅広いレベルの競技者が参加することができます。

 

パウダー

主にタルクを含む白い粉末で、手やシャフトに塗って滑りを良くするためのアイテムです。固形のものも存在します。

 

ハギ

キューのバットに見られる先端が尖った模様の部分を指します。

キュー製作時に2つの角材を接ぎ合わせ、それを棒状に成形することでできる特徴的な模様です。

これはキュー製作の過程で自然にできるものであり、美しいデザインを持つキューもあります。

 

弾く

手球のインパクト時にフォロースルーを抑え、キューを急激に止めるショットを指します。

中心以外の撞点を使用することで、押し引きやヒネリなどの効果を得にくくなります。

一方で、ポジションプレーのために敢えてこのショットを選択することもあります。

 

パス

プッシュアウトルールが適用されるゲーム中、相手のプッシュアウトに対して、残った配置を引き継がずに相手にプレーの権利を譲ることを指します。

パスされた場合、プッシュアウトを行ったプレイヤーは、現状の配置からプレーしなければなりません。

 

ハスラー

元来の英語的な意味では、「詐欺的な手段によって金銭的利益を得るプレーを行う人」や「初心者や酔っぱらいなどを装い、相手を油断させて大金を巻き上げるプレーを行う人」を指します。

しかし、日本では映画『ハスラー』『ハスラー2』の影響で、ビリヤードプレイヤーを指す一般的な言葉としても使用されています。

なお、「ビリヤードをする人」という意味の”billiardist”という単語も存在しますが、通常はポケットビリヤードをする人を指す場合には “pool player” やプロの場合には “professional pool player” となります。

 

3/8システム

ビリヤードのシステムの一つで、手球と的球がフローズンの状態からショットした際の、手球の進行方向を読むためのシステムです。

 

バット

キューを2分割した時のジョイントから下半分の部分。

主にはフォアアーム、グリップ、グリップ後端からバンパーまでのバットスリーブに大別されます。

高品質なキューでは、安定性と美しい外観を兼ね備えた「銘木」がバットの主要な材料として使用されます。

近年では様々な構造を持ったバットも製作されています。

 

バットスリーブ

バットのグリップ部分の終わりからバットプレートまでの部分で、様々なデザインの装飾が施されていることがあります。

 

バットプレート

バットの最も後ろのキュー尻の部分で、通常は樹脂などで作られています。

キューの重さを調節できるようになっているキューもあり、ウェイトボルトが組み込まれていることがあります。

 

バニッシュフィルム

目の細かいサンドペーパーに似たプラスティック製のフィルムで、シャフトの表面コンディションを整えるために使用されます。

複数の種類が存在します。

 

腹切りバンク

的球を先に一度以上クッションに入れた後、コーナーやサイドにポケットするバンクショットの中で、的球の「腹」を「カットする(切る)」して手球がポケットする的球の進路を横切るように走るショットの俗称です。

 

バランスポイント

キューの重心位置を指します。

通常、キューを横にした状態で一点で支えた際にバランスが取れる位置で、一般的にはバランスポイントの15cm~0cmほど後ろにグリップ位置を取るのが良いとされていますが、個人の体格やショットの種類によって異なることもあります。

 

バンキング

オープニングブレイクの選択権を決定するための一般的な方法は、競技会でよく使用されます。

2人のプレイヤーはヘッド側からフット側の短いクッションに同時に球を撞き、それが手前のヘッドクッションにより近く停止した方が選択権を得ます。

2度目のクッションは入っても入らなくても構いません。

 

パンク

革製のタップが使い込まれ、内部の繊維同士がほどけて硬さを失った状態を指します。

親指でタップに横向きの力を軽く加えて、タップ全体が簡単に変形するようになったら、それはもうパンクしていると言えます。

 

バンクショット

的球を先に一度以上クッションに入れてからコーナーやサイドにポケットするショットを指します。

同じバンクでも、ショットの形によって様々な呼び名があります。

また、このショットにはバンクショットシステムと呼ばれる狙いをまとめたシステムが存在します。

 

バンクショットシステム

バンクショットの狙いをまとめたシステムのことです。

 

反射角

ボールがクッションから反射して出て行く際の角度を指します。

入射角が同じ場合でも、ショットの強さや上下左右の撞点の違いなどで反射角は様々に変わります。

これをコントロールすることで様々なポジションプレーが可能となります。

 

バンパー

キューのバットの床に当たる部分を保護するために取り付けられたゴム製のパーツです。

これによって床面との衝撃からキューを守ります。

 

B級・Bクラス

ポケットビリヤードのアマチュアプレイヤーの中で、3番目のクラスを指す用語であり、ビリヤード場やアマチュアのトーナメントなどで幅広く使用されています。

全国的に統一された基準はまだ存在していません。B級はアベレージプレイヤー層であり、その数も多く、レベルの差も広がっています。

 

引き球

手球の下を撞いてバックスピンをかけ、的球に当たった後に手球が転がるコースを、バックスピンの効果を利用してコントロールしようとするショットです。

的球に直線的に100%の厚みで当たった場合、手球はその場所から直線的に後退します。

しかし、角度のある的球に当たると、手球は一旦的球の進行方向に対して90度方向に移動し、その後バックスピンの影響で曲がりながら後退します。

 

ビギナー

ビリヤードの初心者を指す言葉であり、技術的なレベルが未だ基本的な事項の習得がほとんどなされていないプレイヤーを指します。

経歴に関係なく、技術的な初心者を指すことが一般的です。

 

ビギナーズトーナメント

初心者のみが参加対象となる大会で、完全な初心者だけでなく、C級程度までのプレイヤーも参加が認められることがあります。

 

ヒッカケ

的球がクッションに近いかタッチしている場合に、クッションに手球を入れた後に的球に当ててシュートすることを指します。

的球を引っ掛けるような状態からこのように呼ばれます。また、「前クッション」とも呼ばれることがあります。

手球と的球が90度以上の角度にあって直接シュートすることができない場合でも、ヒッカケを利用することでシュートが可能になることもあります。

 

ヒネリ

手球に左右の回転を与えること、または左右の撞点を使って手球に与えられた横方向の回転を指します。

これによって様々な手球のアクションやポジションプレーが可能となります。

ヒネリをかけた手球は特にクッションに入った際に効果を発揮し、ポジションプレーに活用されます。

手球の端を撞けば撞くほど、ヒネリの回転量(効果)は増加しますが、ショット時に見越しの難易度が上がることにも注意が必要です。

 

ビリヤード

「キューでボールを撞く」競技の総称であり、主な競技はポケット(プール)、キャロム、スヌーカーの3つに大別されます。

 

ヒルヒル

試合において、自分も相手も1点で勝利する状態で、フルゲームの状態を指します。

お互いにリーチをかけた状態であり、語源は英語の”hill-hill”から来ています。

 

プール

ポケットビリヤードのテーブルはもともと、ポケットに落ちたボールがそこに溜まる仕組みになっていたことから、英語圏では主に「溜まる」という意味の「pool」が、ポケットビリヤードを指す一般的名称として使われています。

アメリカではビリヤードといえば主にスリークッション競技を指すことが一般的でしたが、国ごとに事情が異なり、フィリピンなどではビリヤードという言葉がポケット競技を指すこともあります。

 

ファイブアンドハーフシステム

ポケットビリヤードで頻繁に使用されるシステムの一つであり、手球の位置と3クッション目から、狙うべき1クッション目を算出するための方法です。

 

ファウル

ビリヤードをプレーする上での合法でないショットや行為を指します。

「ノークッションファウル」や「スクラッチ」「球触り」などがこれに該当します。

 

フィート

長さの単位で、英語では単数形がfoot、複数形でfeetとなります。

1フィートは12インチで、約30.48cm。ビリヤード用具やテーブルなど多くの要素がフィートを基準単位としています。

 

Vブリッジ

ブリッジの一種で、キュー方向がスタンダードブリッジに比べて見やすいため、難しい狙いや遠くて薄いショットなどの場合に使用されます。

作り方は(1)テーブルに手を付いて、(2)そのまま卵を掴むように手を膨らませる。(3)それに親指を添えれば完成します。

 

フィンガーチップブリッジ

ブリッジの一種で、ブリッジを組む場所を的球が塞いでいる場合や手球とブリッジの間に他のボールが障害となっている場合などに使用されます。

オープンブリッジを応用した形で、指先でブリッジ全体を立たせることでシャフトに高さを与えてショットを可能にします。

 

フェノリック樹脂

合成樹脂の一種で、ボールやキューパーツ、またはタップの素材として使用されます。

手球はかつて象牙で作られていましたが、フェノリック樹脂は比重が象牙に近づき、硬度などもボールに適しています。

 

14-1

ポケットビリヤードの代表的なゲームの一つで、「ストレートプール」とも呼ばれます。15個の的球を使用し、番号に関係なくポケットしていき、14個目をポケットした時点で頂点のない14個でラックを組み、15個目をポケットしながらそのラックを割ることでプレーを継続するゲームです。英語で表記する際には通常「14.1」と書かれます。

 

フォーム

スポーツにおいて望ましい一連の身体の動きを指し、各部位ごとにその形状を指すこともあります。

安定したフォームがあると、プレーレベルも安定することが期待されます。

 

フォロー

「フォローショット」「押し球」を指す。
手球に与えられた前進回転を指す。

 

フォローショット

手球に前進回転を与え、的球に当たった後に手球が転がるコースを、前進回転の効果によってコントロールしようと意図したショット。

直線的に的球に100%の厚みで当たった場合は、手球はその場所から直線的に前進します。

角度のある的球に当たった際には、手球は一旦的球の進行方向に対して90度の方向に動いた後に、前進回転の影響によってカーブ描きながら前進します。

 

フォロースルー

手球をタップがインパクトした後のキューの出方を指し、一連のストローク中の最終段階です。

 

プッシュ

「プッシュアウト」のこと。以前は「ダブルヒット」コールを「プッシュ」と呼んでいたこともあります。

 

プッシュアウト

ブレイクショット直後のプレーで、シュートやセーフティが難しい場合、手球をテーブル上の任意の場所に移動させて相手に撞き番を回すことを指します。

主にナインボールやテンボール、ローテーションなどで適用されるルールで、ブレイクで的球が入った場合はブレイクをしたプレイヤーに、ノーインだった場合は相手プレイヤーに発生します。プッシュアウト後に撞き番が回ってきたプレイヤーは、自分が撞くか、パスするかの選択肢があります。

 

フット

ビリヤード台の向きを表す表現で、ラックを組む側のことを指します。

 

フットクッション

テーブルのフット側にある短いクッションのことです。

 

フットスポット

フット側から2ポイントの距離で、テーブルの中央線の上に記された点のことを指します。

通常は丸いシールが貼られており、ラックを組む際には頂点となるボールがこの上に来るように配置します。

また、各種目のルールでは、的球をこの上に移動する場面もあります。

 

プライベートキュー

「マイキュー」とも呼ばれ、ハウスキュー(プール場やクラブで提供される共用のキュー)に対して、個人が所有するキューのことです。

 

プラスツーシステム

ダイヤモンドシステムの一つで、テーブル上の各ポイントを使用して、短縁からキュー・Z・スリークッションのラインに手球が向かう各ポイントの数値を算出するシステムです。

 

フリ

的球をシュートする際の、手球、的球、ポケットの3点を結んだ線の曲がり具合や角度のことを指します。

全てが一直線上にない場合、「フリがある(付いている)」と言います。

また、的球をポケットした後、手球が自然と次の的球の方向へ向かうフリを「順フリ」、その逆を「逆フリ」と呼びます。

これらのフリは、ポジションプレーにおいて重要な要素です。

 

フリーボール

相手のファウルにより、手球を手に持ってテーブル上の任意の場所に置けることを指します。

和製英語で、「ball in hand」とも言います。

 

ブリッジ

手球を撞く際にシャフトを支える側の手の構えのこと。スタンダードブリッジ、オープンブリッジなど様々な種類があります。

メカニカルブリッジの短縮形。

ブリッジヘッド

メカニカルブリッジのシャフトを乗せる部分のことです。

 

フルボール

狙うポケットと的球と手球が一直線に並んだ、厚み100%の状態の配置のことです。

 

ベーシック

15個のボールを順番に関係なく1個1点として落とし、参加プレイヤーの中で最も多く得点した人が勝利する、最も単純なゲーム。

初心者の入門用または経験者のウォーミングアップとして利用されます。

 

ヘッド

ビリヤードテーブルの向きを示す用語で、ブレイクショットを打つ側のこと。

 

ヘッドクッション

ヘッド側の短いクッション。

 

ヘッドライン

キッチンの領域を示す線で、ヘッド側から2ポイントの距離で短いクッションと平行に引かれた線。

 

ヘッドスポット

ヘッドラインの中央の点。通常は特に印がつけられていないことが多いが、競技によっては使用されることがあります。

 

ヘッドレール

ヘッド側の短いクッションのある木枠の上部分。

 

への字

ポケット、的球、手球を結んだラインがクッション側から見て「へ」の形になっている配置。

この配置では、手球から的球を狙う際に視界からポケットが見えにくいため、多くのプレイヤーが苦手とするショットの一つです。

 

ボール

ポケットビリヤードのボールには、手球と的球の2種類があり、白いものが手球で、的球には1~5までの番号が振られています。

1番~5番ボールまでをローボール、9番~5番ボールまでをハイボールとも呼びます。かつては象牙製でしたが、現在はフェノリック樹脂製が一般的です。

 

ボールインハンド

相手のファウルにより、手球を手に持ってテーブル上の任意の場所に置けること。

日本では「フリーボール」や「手球フリー」とも表現されます。

 

ボールハンデ

対戦するプレイヤーに実力差がある場合、勝機の均等化を図るために設けられる条件差の一つ。

ゲームを勝つためには、落とすべきボールの個数や種類に差がつけられます。

 

ポイント

得点のこと。スコア。
1ラック(ゲーム)の勝ち。
クッションに添ってテーブルの周囲に等間隔に並べられた印。クッションを使ったショットの際などに目安として利用されます。
バットのハギ(先端)のこと。あるいは、その数。

 

ボウラード

10個の的球と手球を使用し、2イニングを1フレームとして10フレームプレーして高得点を目指すゲーム。

ボール番号に関係なくどの的球からポケットしてもよく、1個を1点として、ボウリングのスコア様式に則って合計得点を算出します。

 

ポケット

ポケットビリヤード台の四隅(コーナーポケット)と長クッションの中央(サイドポケット)の合計6ケ所に設けられたボールを落とす穴のこと。
日本語としては、ポケットビリヤードそのものを指す語としても用いられます。

 

ポジションプレー

1つの的球をポケットした後、次のプレーが容易に連続して行えるように考え、手球などをコントロールすること。

場面に応じた、適切なショットの力加減や撞点の調整、クッションの反射の読みなどが必要で、ポケットビリヤードの面白さを理解するために不可欠な要素です。

 

ま行

 

マーキング

ショットの狙いの目標とするために、レールにチョークを置いたり、ラシャに印をつける行為。この行為はファウルとなります。

 

マイキュー

ハウスキューに対して個人が所有するキューのことを指し、日本では一般的に使用されている和製英語です。

 

マス

ラックを意味する俗語で、ラックを組むことを「マスを立てる」と表現することがあります。

 

マスワリ

ナインボールなどで、ブレイクで9番ボール以外の球を落とした後、最後の9番ボールまでシュートミスせずに取り切ることを指します。

テンボールの場合は10番ボールまで、エイトボールの場合は自分のグループボール全て+8番ボールまでを、ブレイクインからノーミスで取り切ればマスワリ達成となります。

ただし、取り切りの途中でコンビネーションショット、キャノンショット、フロックなどで9番ボールや10番ボールを落とした場合は、正式にはマスワリとは言いません。

語源は、「ます(ラックのこと)を割って取り切る」ことからと言われています。

 

マッシュルーム

タップを使用する内に圧力で変形し、タップの側面が膨れてはみ出してくること。

俗には「太鼓」とも呼ばれます。調整する際には、ナイフなどで先角の側面のラインに合わせて調整する必要があります。

 

マッセ

キャロムで使われることの多いショットの一つで、キューを極端に傾斜させることで、手球に急速な後退やヒネリの回転を与え、通常のショットでは不可能な動きをさせるショットです。

 

的球

手球に対して、番号のついた1番から15番までのボールの総称。ソリッド、ストライプ、エイトボールの3種類に別れることがあります。

現在、ポケットに入れようとしている番号ボール。あるいは、現在、手球を当てようとしている番号ボール。

 

見越し

手球をヒネった(手球の左右を撞いた)時の、手球の進路のズレ(トビ)を指します。

また、「このぐらいズレるだろう」と見越して狙いを意図的に厚めや薄めに補正する行為自体も指します。

語源は「××を見越して、○○する」の「見越し」であり、どんなショットで、どのぐらい見越しが出るのかは、撞く人、シャフトの性質、ストロークの仕方、撞点などによって変わります。

そのため、「このぐらい」という基準が一概にはありません。

 

ミス

狙いを失敗すること。

狙った的球をポケットできなかったが、ファウルとならずに済み、ペナルティなしに順番を交代すること。

 

ミスキュー

中心以外の撞点を用いて手球をショットした時、タップが手球の表面で滑ることでしっかりとショットできない現象を指します。

これが起きても手球が的球に当たってノークッションでなければファウルにはなりません。

 

ミスジャンプ

ドローショットを狙って、下の撞点を用いた時などに、撞点を下げすぎたために手球の下にキュー先が潜り込んで、手球をすくうようにジャンプさせてしまうことを指します。

多くの場合、2度撞き以上になっているため、ルール上でもファウルとなります。

 

メイプル

楓(カエデ)の木を指します。ビリヤードのキュー、特にシャフトの素材として広く用いられています。

メイプルは木材としての安定性と軽さがあり、ビリヤードのプレーヤーにとって好ましい特性を持っています。

特に、カナダ産のメイプルがその品質の高さで知られています。

 

メカニカルブリッジ

手の届かない位置にある手球をショットするための補助器具を指します。

メカニカルブリッジは、ビリヤードのゲーム中において、プレーヤーが手で届かない場所にある手球を撞く際に利用されます。

形状は様々で、深さの異なる凸凹が付いているものもあり、使用する場所や狙う撞点の違いによって使い分けることができます。

 

や行

 

四ツ球

四ツ球は、キャロム競技の一種で、ポケットのないテーブルと大きめのボール4個(赤2個、白2個)を使用します。プレイヤーは白いボール2個の内、自分の手球として指定されたボールを撞きます。

手球が連続して2個以上の他のボールに当たれば得点となり、設定された自分の持ち点に先に達した方が勝者となります。

なお、手球が他のボールに当たる経過には、クッションに入る回数などの条件は存在しません。

四ツ球では、通常のポケットビリヤードよりも大きくて重いボールが使用されます。

また、キューもこれらの特殊なボールに対応するように作られています。キューは先端部分から徐々に太くなっており、シャフトのしなりが少ないように調整されています。

これらの特性は、四ツ球が独自の戦術とテクニックを要求する競技であることを反映しています。

 

ら行

 

ラウンドロビン

ラウンドロビンは、試合の形式の一つで、参加したプレイヤー同士が全員と対戦する形式です。

これは総当たり戦とも呼ばれ、リーグ戦としても知られています。各プレイヤーは他の全てのプレイヤーと一度以上対戦し、その結果に基づいて順位が付けられます。

通常、優勝者や上位進出者が最終的なランキングで競います。

 

ラシャ

ラシャは、ビリヤードテーブルのテーブルベッドに敷かれ、またクッションゴムにも巻かれる布のことです。

純毛や合繊混紡などさまざまな素材があり、一般的な色は青や緑ですが、他にもさまざまな色が存在します。

ラシャの厚さも異なり、ボールの転がりの速さに影響します。ビリヤード場では通常、半年から1年ごとに新しいものと交換されることがあります。

 

ラック

ラックは、ビリヤードで使用されるトライアングルラックのことを指します。

また、トライアングルラックを使用して組まれた、特定の競技で使用される的球の配置を指すこともあります。

 

ラップ

ラップは、ビリヤードキューのグリップ部分の糸巻きを指します。

キューが糸巻きや革巻きでなく、木材だけでできている場合には、「ノーラップ」と呼ばれることがあります。

 

ランアウト

ランアウトは、ゲームの途中でターンが回ってきた後、残っているポケットすべき的球を最後まで、ミスやファウルを犯さずに1回のイニングで連続して落とし続けることを指します。

また、ブレイクアンドランアウトとも呼ばれます。

 

リク

「リク」は、2度撞きの俗称で、現在はあまり使用されませんが、オールドプレイヤーからは時折この言葉が聞かれることがあります。

この言葉は、「陸軍撞き」が縮まったものであるという説もあります。その理由は、「無理を通す撞き方」だからだと言われています。

 

レース

セットマッチでの「先取り」を指し、例えば11ラック(ゲーム)先取の場合、「race to 11(eleven)」と表現されます。

5対4のハンディ戦なら「race to 5(five)and 4(four)」といった具体的な表現が使われます。

 

 レール

ビリヤード台の周辺に取りつけられたクッションゴムが取りつけられている木枠の上面部分を指します。

ルール上、このレールの上は場外と見なされます。

 

レールブリッジ

レールブリッジは、通常のブリッジとは形状や要領が異なり、手球がクッションの近くにある時に使用されるブリッジの一種です。

その形は右利きの人の左手の置く位置によって様々です。

 

レシーブボックス

ポケットビリヤードのテーブルのフット側にあり、ポケットに落ちたボールは全てここに集まります。

この仕組みは比較的最近になって開発され、元々はポケット毎に張られた網にボールが「溜る」ようになっていました。

アメリカでは、この仕組みから派生してポケットビリヤードを指す一般的な名称として「pool」が使われています。

 

レスト

「レスト」は、ブリッジのことで、手球を撞くときにシャフトを支える側の手の構えを指します。

手球の配置や撞こうとする球種によって、さまざまな種類があります。

また、「メカニカルブリッジ」も同様に指すことがあります。

 

ローテーション

ローテーションは、日本のポケットビリヤードの歴史の中で最も古くから行われてきた代表的な種目の一つです。

このゲームでは、手球と1番から15番までの的球を使用し、テーブル上の最小番号のボールに最初に手球を当てます。

ポケットされたボールの番号が得点となり、所定の点数に先に達した方が勝利します。

 

ローボール

ローボールは、ポケットビリヤードの的球の内、1番から7番ボールまでの総称です。

これに対応するのがストライプになります。

 

ロングライン

ビリヤードテーブルの短クッションの中央同士を結んだ線をロングラインと呼びます。

ロングラインがルールで用いられる場合、通常はフットスポットから短クッションの中央までの線を指します。

特定の種目の規定により、的球をフットスポットに置く必要がある場合は、複数のボールが同時にその対象となった場合でも、ロングラインに沿って、フットスポットか短クッション側に接触させてボールを並べていきます。

 

わ行

 

ワンポケット

ワンポケットは、ポケットビリヤードの代表的なゲームであり、アメリカではトーナメント種目にもなっているなど、高い人気を誇ります。

このゲームでは、2人のプレイヤーがテーブルのフット側にあるいずれかのコーナーポケットを自分のポケットとし、そこに的球をポケットできた時だけが得点となります。

15個の的球を使用し、過半数にあたる8個以上をポケットして勝利となります。

 

 

終わりに

 

 

ビリヤード用語集はいかがだったでしょうか?

 

ビリヤードを今までやったことがない人も、用語の解説を見ればなんとなくイメージできるのではないでしょうか?

 

世界で親しまれているビリヤードは、体力を使うスポーツでもフィジカルを使うスポーツでもありません

子供からお年寄りまで楽しめる楽しいゲームです

 

もしも、ビリヤードをやってみたい!と思ってる人がおられましたら、ぜひともその心に従ってみてください

楽しく奥深いスポーツですので、きっとその魅力にハマっていくことでしょう

 

レッツエンジョイビリヤード!

 

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